2016年1月16日土曜日

本当の自分で生きていける方法



前回に続く


れまでの説明でわかりにくい点があると思うので、整理しておきます。

まず【ラケット】です。
幼児が自分の願いを叶えるために使う「ラケット」という手法は、親の心理と行動を操作する上では非常に有効な企てですが、自分自身の感情がそのまま反映されたものではありません。操作したい相手に限定して発信する偽りの感情です。問題はラケットを繰り返し使うことで、自分の感情的生活の一部になってしまう点です。

次に【禁止令に起因する自分の感情を黙殺する習慣】です。
つまり【親の愛情を獲得するために自身の感情を抑圧して偽の感情を取り入れる問題】です。

ラケットとダイレクトにリンクしていませんが、自分の感情を偽るという点では共通点があります。

禁止令がかかってしまったために、親の愛情を獲得するために自身の感情を抑圧するこの体験によって、自分が受け入れられるためにどうすればいいかを考えて相手の感情を優先する習性が強化され続けてしまいます。ここで注目したいのが「禁止令」
自分の感情より、周囲の感情に併せることを優先する生活が習慣化します。

習性となってしまうので表面的にはうまくやっていけますが、感情の混乱が起こり続けるので、自分がどうしたいのかボヤけてきます。周囲とうまくやれるのですが、自分の軸となるものがなくなってしまうので、誰とも心を開いた真の交流することができなくなっていきます。併せて自分の欲求を叶えるために特定の人にはラケットを使い、そうでない人には自分を抑圧します。
ですから他者にエゴグラムを作成してもらうと、相手によって評価が激変する可能性があります。
それは「感情生活の混乱」と「孤立感」そのもの、さらにその背景にある「自己否定感」の強さを表現しることに他ならないのです。

なぜなら、おまえはダメだと繰り返しダメ出しされて持ってしまった自己否定感から、自分の感情を黙殺して他者に受け入れら感情を自分に取り込むことを覚えたしまった結果だからです。人生早期に自分のままでは生きる価値がないと信じ込んで、他者の感情を自分の感情として生きることを当たり前のように思い込んで実践してきた習性から自分の感情を見失ってしまうのは自然な結果なのです。

この習性から抜け出して、
本当の自分で生きていくために、自分の感情を大切して暮らす方法が、まず自分を知るという作業です。

その作業がずっとお話ししている「エゴグラム作成と評価」です。これは現在かかえている身体的な疾患の改善にも効果的です。(この点は後述します)

次に「相性グラム」も効果的で改善に貢献してくれます。





「相性グラム」は、エゴグラムを活用します。

相性グラムを使えば、二人の交流パターンを評価し、それを改善するプログラムを立てることもできますその作り方は簡単です。相手のエゴグラムと自分のエゴグラムを重ねて(合計して)つまり両者の自我状態の数値を加えたものをグラフにするのです。

例えば相手の保護的な親の心が8 点、自分のの保護的な親の心が7点だと、合計15点が得られます。次に、同じように、それぞれの保護的な親の心、大人の心、無邪気な子どもの心、従順な子どもの心と進んでいき、各自我状態の点数を出した後にそれを元にエゴグラムを描きます。これが相性グラムになります。

これによって違いを補完できるか、逆に特長が強化されるかが明確になります。二人の関係は、相性グラムの高い自我が中心になって反応し合うことが多いのです。もし厳格な父親の心が強いと相互に批判や非難を行ないやすく、何とか対立することが多いものと推測できます。


一方で無邪気な心が弱いと自然の感情を素直に交換し、楽しく交流することがほとんどできません。これらは問題を分析して認識しないまま、感情的な努力だけでは空回りになります。



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