私たちはいつも何かにしがみついていますが、逆に手放すことで欲しいものが手に入ることが少なくありません。いや、ほとんどの場合、うまくいきます。
その仕組みに迫ります。
執着している状態では、必ず手にしたくないものがあります。
たとえば孤独感、孤立感、痛み、屈辱、羞恥心、無力感、罪悪感、恐怖などがそうです。ネガティブの帝王勢揃いの感があります。そんなところに放り込まれたら、誰だって、自信を失います。
しかし、敢えて言います。
それでも執着を手放しましょう。代わりにネガティブの帝王を手にする覚悟をしましょう。
なぜなら、執着することで、ネガティブの帝王を引き寄せてしまっているからです。
どういうことか説明しましょう。
あなたが彼、彼女に執着することで、確かに彼、彼女を身近に感じることができます。しかし、その身近さは、あなたが無理やりつなぎとめているからの身近さです。あなたは彼、彼女に執着、依存しているとと気づいているので、相手が主体的にあなたの側にいてくれるとは感じられないのです。
だから、ますます執着しますが、ますます遠のきます。これがあなたの切実な問題となり、自信を失います。
そこで執着を手放すとどうなるでしょう。相手は自分が主体となって動くことができるので、あなたから離れても、戻ってきて側にいることができます。
そうすると、あなたは相手が自らの選択で自分の側に来てくれたと、相手を信頼することができます。すなわち自分を信頼することができます。
しかし、こんな話をしても、あなたには信じられません。
手放すと彼、彼女はどこかに行ってしまい、自分が手にするのは孤独感、孤立感、痛み、屈辱、羞恥心、無力感、罪悪感、恐怖など、生きる気力を失いそうな感情だと思い込んでいるからです。
ここまで恋愛を念頭に書きましたが、この構造は恋愛に限らず、あなたが欲しいもの、すべてに通じることなのです。
あなたが欲しいものを、まとめて「幸せ」と言い換えてみましょう。あなたは不幸になるのが嫌で、「幸せのようなもの」を手放しませんが、「幸せのようなもの」は幸せとは別物で、「幸せのようなもの」を手放さない限り、幸せを抱えることができません。
そこで、「幸せのようなもの」を手放すとします。でも、あなたは手放す瞬間、やはりできないと思います。あなたは手放すと「無」になるような気がします。
ここが正念場です。あなたが手放したくないものの正体がなにか?あなたは知らないまま恐れているのです。
続く
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